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スリランカ・レポ−ト 2018年3月20日〜3月30日

小林智貴

毎日毎日刺激的だったスリランカのライフスタイル!!

スリランカと言えばカレー、音楽、紅茶と浅い知識しかなかったが、いざスリランカに向けて出発!午前11時にセントレア(中部国際空港)を出発し、タイを経由してスリランカの都市コロンボに到着したのは深夜2時を過ぎようとしていた。延べ15時間もかかるという旅の洗礼を早速受けた。

 

 

参加者はみな旅の最終日のような表情をしていて、すぐに旅のコーディネートをしてくれた団体の宿舎に直行した。ここから日本では考えられない生活が待っていようとは知る由もなかった・・・。

次の日は早速ホームステイ先へ向かった。ホームステイ先に着くとまずダンスで歓迎してくれた。

  

 

甘いジュースに甘いお菓子が出されたが、甘いのが苦手な私としてはもうすでに味噌汁が飲みたくて仕方なかった。

夜は楽しみにしていたカレーと魚のから揚げが出てきた。日本のカレーとは違いココナッツミルクが入っていて甘さと辛さが口の中で交錯、不思議な味だった。宗教的な関係で基本鶏肉以外は食べない。

 

 

お風呂はもちろんなく水のシャワーを浴びる生活。スリランカでは年中30度近い気温のため水シャワーでも幸せに感じた。

 

紅茶農園で知った厳しい現実と子供たちの夢

翌朝5時!何だか騒がしい音楽が鳴り始め目が覚めた。学校は7時半からお昼まで授業を行う。お昼過ぎには暑くなってしまうかららしい。

他にもビックリした事がある、スリランカには野犬がたくさんいる。場所によっては人口よりも多い。だが野犬はとても大人しく人間との上下関係がはっきりしている様だった。またスリランカではごみ箱が基本的に無いためゴミは外に投げ捨てる。これを聞いたときはとても衝撃的だった。

ホームステイを体験する中で学校や、病院なども訪問し教育や医療の問題点も浮き彫りになった。スリランカでの主な産業は紅茶で、今回ホームステイした紅茶のプランテーションのキャンディはスリランカの紅茶農園でも貧しいと言われている所だった。

出発前の事前学習で知った、紅茶農園から出ることなく朝から晩まで強制的に低賃金で働かされるなどの現実を、実際目で見て確認したいという思いも強かった。

車で4時間の道のりを経て紅茶農園に到着したのは夜の9時近くだったが、たくさんの人達が歓迎してくれた。早速紅茶を頂く。日本では飲んだことない味だ。とても香りが良く今でもあの時の味は覚えている。しかしスリランカの人は紅茶でもコーヒーでもとにかく砂糖を入れる。基本甘くして飲むのでスリランカでは糖尿病がとても多いらしい。

翌日は紅茶農園にある学校を訪問した。そこで子供達との質問時間があり将来の夢を聞いた。すると子供たちは目をキラキラさせながら力一杯手をあげ答えた。学校の先生、医者、警察をみんなはっきりとした夢を持っていた。

ビックリしたのはその後だ。なぜその夢を実現させたいか聞いたところ、今のこの生活を良くしたい!もっと家族や村が豊かになってほしいとみんな口をそろえて言う。小学生が自分よりも誰かのために力になろうと思っているその純粋な気持ちにとても驚かされた。

好きな物も食べられず、村の外にも出られずに暴力や差別が蔓延している状況でこんな前向きに考えられる子供たちの目をみて、日本というものを考えさせられる。

だが夢を実現させるための文房具や先生の数など問題も多い。帰り際持っているボールペンを一人の少年に差し出した。するとたくさんの子供たちが群がりボールペンの取り合いになった。いかに文房具類が不足しているのかがわかる。

 

 

最後のホームステイ先・そして別れ

紅茶農園に別れを告げ最後のホームステイ先に向かう。港町で漁業が盛んな町だ。

 

 

漁業全般を良くしようと活動を行っているSWFVO(男女格差、働く環境を良くしていく団体)の話を聞き最後のホームステイ先に訪問する。ホームステイ先は大人3人子供2人の5人家族だ。お父さんは漁で2日に1回帰ってくる。

初めて市場に買い物にいった。スリランカに到着してからとても我慢していたものがある。それはビールだ!地ビールを飲みたくて頭の中はビールでいっぱいだった。市場では瓶ビールが日本円で100円程で買える。町を散策しながらお土産用の衣類なども買って家に戻った。

夜はパーティーを開いてくれると言われたので楽しみにしていた。この地域では、女性はお酒もタバコも許されない。また男性もお酒を飲んで良いのは週1日しかないというとても体にはいいことだ。パーティーではスリランカ音楽とダンスで老若男女問わずに楽しませてくれた。お礼として日本の「上を向いて歩こう」などを歌った。

今回のスタディツアーを通して、スリランカの人々の親切さがとてもよく分かった。道ですれ違った人も笑顔で手を振ってくれる。少数ではなく多数の人がそんな感じだった。人のあたたかさに触れる事が出来た半面、若い人たちは日本で働きたがっているのも事実で今日本には1万2千人くらいのスリランカ人が住んでいる。

 

 

教育や医療など課題も多く人種差別でなかなか自由に働くことが許されない状況でも人々はとても前向きだと感じた。また現在は国連もスリランカの問題に対して着手している。

我々先進国は支援として道路や学校などを作る事ももちろん大切だが、先程言った文房具や「学べる環境」ではなく「学びやすい環境」を整備していくことがとても大切だと思った。

 

 

今回受け入れていただいた団体(NAFSOなど)やホストファミリーの皆さんには誕生日まで祝ってもらい「感謝」では足りないくらいの思いでいっぱいです。国は違えど人として交流を持ち悩みを共有した事など、これからの人生でとても大切な経験になりました。<完>

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