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ベトナム・レポート 2005年8月15日〜8月24日

研山真吾

ベトナム・カンザー地区の小学校を訪問して気づいたこと

 

海外ボランティア研修に行かせていただき、これまでとは異なった環境に身をおくことで、今の私にとって必要なものに気づきました。

それは「心の豊かさ」と「環境への愛着心」です。

それを特に実感したのは、カンザー地区での小学校訪問とマングローブ植樹活動においてです。小学校訪問時は日本との違いに戸惑いを覚えました。
簡素な建物があるのみで、私がイメージしている学校とはかけ離れていたからです。そして、生徒たちは決して裕福なわけではなく、勉強を受けるための道具さえままならない状況なのです。

そんな状況にありながら、その学校の生徒全員が笑顔を絶やさず私たちを迎えてくれたことは、とても印象的な出来事でした。

子供たちの反応に驚きを感じたのは「今の私がいかに恵まれ、裕福な生活を送っているのか、そして本来あるべき『豊かさ』の意味を取り違えていたのか」ということにありました。

 

日本では、たくさんのモノに囲まれながら生活することが「豊かさ」を象徴しているように思います。しかしながら、カンザー地区の小学校の生徒たちは苦しい状況の中でも、些細な事に小さな体で精一杯の喜びを表してくれ、常に目を輝かせ、希望に満ちた表情をしていました。

その姿を見て、本来の豊かさとは「モノの豊かさ」ではなく、「心の豊かさ」であると気づかされました。

この経験は、日々の生活の中では得られない、私にとって貴重な財産になりました。

 

 

マングローブの植樹活動・ベトナム訪問での発見

 

マングローブの植樹活動で訪れた場所は、ベトナム戦争時の枯葉剤により、壊滅状態に追い込まれた地には思えなかったというのが率直な感想です。戦後、壊滅状態だった大地を、たった30~40年で緑一面の状態にしたのは、多くの人々の弛まぬ努力があったのだと容易に想像できました。

 

実際に作業を行ってみて、その努力は困難の連続であっただろうと感じました。

 

その要因は厳しい気候・風土条件で、これが植樹活動の作業を遮り、困難なものにすることを身をもって体験しました。こうした作業を通して、自然の厳しさや大切さを直に学ぶことができました。

 

また今回は、以前植樹したマングローブを見る機会があり、成長したマングローブを目にした時は本当に感慨深かったです。なぜなら、いつか自分の植樹したマングローブが立派に育っていき、何らかの形で環境に貢献していることが想像できたからです。

 

この経験は、環境保全に対する困難さや重要さを改めて考えさせられるだけでなく、「環境への愛着心」に気づくことのできる出来事でした。

 

また、今回ベトナムへ行き、その生活にふれて感じたこともあります。

 

それは「生きることの力強さ」です。

ベトナムでは、未だ一人当たりのGDPが552米ドル(2005年IMF資料)という水準です。それゆえに、すでに子供たちにも生きるための力強さが備わっていました。その姿を目の当たりにして、自分自身を振り返ることができ、もっと生きることに必死でなければいけないとも考えさせられました。

 

 

3haの植樹活動で実ったベトナム学生との友情

 

振り返ってみると、自分にとってベトナムで過ごした日々は、とても貴重でかけがえのないものでした。中でも、特に印象に残っているのはベトナムの学生 と共に行動したことです。

 

植林活動では灼熱の中、共に汗を流し、ペットボトルの水を分け合い、互いに励まし合って3haの植樹をやり遂げました。

 

ベトナム戦争の枯れ葉剤により、ほとんどのマングローブが消滅してしまいましたが、私たちの手により少しずつでも 再生していくことはとてもうれしく思いました。
植林3日目 には3年前に植樹した所も 見に行きましたが、木々がすくすくと成長していて安心しました。また、一緒にサッカーをしたり、海で遊んだりもしましたが、ベトナムの学生 とはまるで昔からの友達といるかのように童心に返って心から楽しめました。

 

学校訪問では、子供たちの無邪気に笑う顔や透き通った目がとても印象的でした。

 

しかし、現実には子供たちの家庭はノートやカバンを買うこともままならない状態で、私たちがノートやカバンをプレゼントした時はとても喜んでくれました。
また、子供たちと一緒にサッカーをしたり、折り紙をしたり、カレーライスを食べたりした時間はとても楽しく有意義で、日本という国を少しでも身近に感じてもらえたらうれしいなと思いました。

 

日本への帰国の日、ベトナムの学生みんなが 空港まで見送りに来てくれた時は、胸に強くこみ上げるものがありました。たった一週間 一緒にいただけなのに、これだけ別れが悲しくなるとは思ってもみなかったです。
そのすべてが、 今でも目を閉じると昨日のように思い出されます。

 

私のように若い世代の人々 がこうして国際交流を持つことは、とても意味のあることであり、今後もベトナムと日本の良い国際関係を持ち続けていきたいと切に感じました。

 

また、実際に現地へ行ってみて思ったのは、私たちが行うマングローブの植樹や学校訪問を、現地の人たちは心から本当に喜んでくれる。中京医薬品のきずなASSIST の「世界の子供たちに健康と教育を」という考え方や、会社の理念である「健康づくり、幸福づくり、人づくり」の考え方は、こうしたみんなの笑顔となって広がっているんだなと思いました。だからこそ、この活動を今後も継続していくことがとても大切なのだと痛感しました。

 

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