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南インド・レポート 2017年3月20日〜3月30日

鈴木隆太郎

ホストファミリーでのインド生活体験

スタディツアーでなんと言っても一番濃い時間はホームステイだった。ホームステイ2泊3日を2つの家族で体験、計4泊のホームステイ。人生初のホームステイが海外で、なおかつインドということで不安しかなかったが、直接インドのカルチャーに触れることの出来る貴重な時間、無駄にはしたくはなかった。

 

  

 

1軒目のホストファミリーはとても優しくとても楽しい人たちだった。かなり心配性で昼食の時には山盛りのご飯を出され、食べても食べても継ぎ足され減らなくて、結果全然食べてないと思われ、AHIスタッフに連絡がいくという騒ぎまで起きてしまった。歓迎したいという優しさの裏返しでかなり気に掛けてくれたみたいだった。

インドの人々はとても家族思いで、主人や息子が仕事から戻ってきて夕食をひとりで食べている時もあるが、基本的には(ホストファミリーだからなのかもしれないが)みんな揃って食べるのがスタンダードで、朝・昼・晩と多くは仕事中でも帰ってきて家で食べていた。

男性と女性の関係がハッキリしていて、家事・炊事・洗濯は全て女性。私がいる間は1度も1軒目のホストファミリーの男性陣が手伝っている姿は見なかった。日本では近年、「イクメン」「主夫」など男性が家事などをするというのがカルチャーの1つになりつつあるが、それが良いのか悪いのか、インドよりも日本は進んでいるのか進んでないのかはわからない。体験してわかるのは、水が供給されずシャワーに入る事が出来ない日があったり、日に数回も停電したりして、南インドのインフラ整備はかなり遅れている印象だった。

 

  

 

2軒目のホストファミリーでは、1軒目と違い家の主人も掃除をしていた。聞くと助けるのが普通だと話してくれた。子供2人もしっかりと学校へ行き、タミル語・英語など勉強していて、共働きをして、かなり日本に近い感覚だった。2軒目のホストファミリーもとても優しく楽しい時間を過ごすことができた。

ホストのご主人が牧師だったこともあり、色んな家に行き礼拝にも行った。何故、異国の他人が礼拝を見に来ているのだと驚いている様子だったが、礼拝では涙を流す人までいて、良い体験をさせていただいた。

 

インドと日本の違い、自己成長評価

スタディツアーに参加した日本人メンバーは個性的な人ばかりで、みんなインドの文化を学ぶ為の意識が非常に高く、私はひとり取り残される気持ちだった。人それぞれで状況による対応の仕方にも違いがあり、自分のルート営業をふと思い出す場面が何度かあった。人との対応が上手いですねとAHIスタッフや日本人メンバーに言われると嬉しいのと同時に1年ちょっとの営業経験で、人を喜ばせる、お客様に喜んでいただける心構えが少なからず身についているのかなと感じた。

 

  

 

今回のスタディツアーで学んだ事は多く、語り尽くせないが、日本をスタンダートと考えるととてもインドは進んでいない様に思う。近年発展してきていると多々耳にするが、それはインドのごく一部で、他の地域は全く近代的ではないと感じた。

しかしインド人の暖かさや気遣い、家族思いな人間性、村人全員の仲の良さ、日本では無くなりつつある隣人の子供たちを叱る姿を見て、どこか懐かしく、本来残さなければいけない部分が残っていて安心というか、憧れに似た気持ちになった。

触れ合ったインド人は皆真面目で、これからさらに発展していけば、必ず世界の中心になる国の1つと思ったが、その発展したいという気持ちをあまり感じなかったのが疑問だった。彼らは今の水準に満足していないと口にしていたが、実際に行動しているのはごくわずかで、果たして発展したいのか、発展したくないのか、わからない感覚に陥った。

ただ、そこにはインドのカルチャーにおいて、常にカースト制がつきまとっていた。これは私の知識では奥が深すぎるとしか言えないが、カースト制が無くなったというのは表向きで裏では残っていると感じた。その名残は色濃く残っていた。

下位カーストの人は声を上げることが出来ない。上げることが出来ないというより上げない、というカルチャーになっているのかもしれない。私が思うのは諦めている下位カーストに外部が焚き付けてカースト制を変えさせようとしても、ただただ彼らを苦しめているように思う。ここはやはり上位カーストと話を進めながら、下位カーストにも生活水準が低い事を気付かせなければ難しいと思った。

 

  

 

出発前は自己成長に繋がれば、と思っていたが、結果自己成長出来たかもわからない。夢中になり途中からその目標を忘れていた。目標は明確に持たないといけないが、今思うと、自己成長という目標がちっぽけな目標に思える。そう思えているということは自己成長しているのかもしれない。とは言え、成長したかどうかは他人が評価するので、元々の目標設定が矛盾していたのかもしれない。達成したかどうかは今後の仕事やプライベートで第三者に判断してもらいたいと思っている。

下位カーストの人に対して「ここが変わればもっとよくなるのにな」、「なんで気付かないのかな」と私が思ったように、第三者の目が今回のスタディツアーの目標である「自己成長」の指標となる。そういった意味で今後の私にはプレッシャーがかかるが、仕事やプライベートへの考え方も少し変わったように思うし、何よりも11日間全く知らない人と触れ合い、ハングリー精神を学び、仕事から離れリセットされた。この気持ちを忘れず、更に進化していきたいと思う。

このツアーの自身の目標としていた『自己成長』にも近付いた気がした。また、機会があればインドのみならず海外の色々な人と触れ合いたいと思う。

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