国際社会貢献活動「きずなASSIST」活動報告 AHI(アジア保健研修所)
2023.10.18
当社は、国際社会貢献活動「きずなASSIST」の取り組みのひとつとして、例年AHI(アジア保健研修所)のスタディーツアーに社員が参加したり、また渡航中の常備薬などを提供したりして参りました。
今年も、AHIの事務局長 清水香子様から、当社が支援させていただいている事業活動の成果ご報告と写真が届きましたのでご紹介します。
今年もご支援をくださり、本当にありがとうございます。
AHIは毎年、アジアの中・低所得国から地域ワーカーを日本に招いて、研修を行っています。彼らは、地方の村々や都市部の貧困層が暮らす地域で活動する人たちです。そこで暮らす人びと自身が、健康の問題や、不健康を引き起こすさまざまな課題に気づき、解決にむけ協力してとりくむ。そのような、住民自身による健康な地域づくりを支援しています。
今年は8月28日から9月24日までの4週間、4か国(インド、スリランカ、パキスタン、バングラデシュ)から9名のワーカーたち(研修生)が集まりました。コロナ禍中は渡航が難しくオンラインで研修を行っていましたが、今年の研修生たちは、そのオンライン研修に参加した人たちです。すでに関係もできており、またまちにまった対面での研修に例年以上の期待とやる気に満ちた彼らは、研修初日から協力しあい活発に意見を交わし合っていました。
※研修生たちの顔触れ
テーマは、オンライン研修の時と同じく「変化を起こす次世代育成」です。地域の若者グループのメンバーや、それを支える地域ワーカーである研修生たちは、オンライン研修での学びをその後どう実践したのか、そして今抱えている課題は何なのかを話し合いました。共通していたのは、地域の若者たちの活動が続いていかないことでした。進学や就職で数年たつと村を離れる人も多いうえ、収入につながらないとやる気を失ってしまうことが多くあります。また、若者が意見を出して活動することへの地域の理解や場が十分ではなく、若者たちの自主性が育ちにくいのです。
若者たちが、楽しい、続けたいと思えるようなグループにするためには、率直に意見を言い合える関係を築き、地域の課題を分析し、その解決に向けてアイディアを出し合い、アクションを起こせるようになることが必要です。それを支えるため、研修生たちもそのような関係を研修の中で築き、意見を出し合って研修の内容を決め、協力して行い、その体験からスキルを身に着けることを目標としました。
また、若者たちがアイディアを実践できるような環境もつくっていかねばなりません。そのためのとりくみをお互いの経験から出し合い、自分の活動の中にどのように応用ができるかを、考えていきました。
※写真1:ワークショップ風景 地域の課題にとりくむにあたり、どんな関係者が地域にいるのかを考えました
※写真2:政策提言活動をしている新城市の若者議会のメンバーとの交流研修
そして議論を重ねて迎えた4週目には、帰国後の活動計画を立てました。バングラデシュのショルナさんは、村の若者グループが自分たちで活動を企画し役割を決め分担するようにしたり、他の地域のグループを訪問して学び合う機会を作りモチベーションを高めたり、また村を離れる人がいても引き継ぐ次のメンバーを育成する研修を行うといった計画をたてました。
またショルナさんと同じ団体から参加したサラムさんは、このような若者グループのメンバーたちが団体で決定をする場には参加していないことに気づき、若者が関わる仕組みを考えました。また若者たちが安心して率直な意見を出せるようガイドラインを作り、団体の意識を変えていくことにも取り組むことにしました。
※写真3:ショルナさん、サラムさんの活動計画発表
研修生たちが帰国して、2週間がたったところです。彼らが所属する団体の長からは、研修生たちが同僚に活動計画の内容を報告し、その実現に向けて次のステップを考えた、という報告もあります。研修生たちの活動計画が、どのような変化を、団体に、若者に、地域に、生み出していくのか。その「これから」も、またご報告していきたいと思います。
どうぞ彼らを応援ください!
引き続きのご支援を、よろしくお願い申し上げます。