新美南吉生誕110年記念事業に関するお知らせ
2023.04.28
新美南吉生誕110年記念事業に関するお知らせ
【事業名】 正八ちゃんの端午の節句
【日時】 2023年5月3日(祝・水)~6日(土)
【場所】 新美南吉記念館
【内容】
- 南吉童謡(5/3)
- 竹とんぼおじさんがやってくる!(5/3・4)
- 石川恵深の南吉ワールド(5/4)
- 紙でできた本物そっくりのよろいを着てみよう(5/5)
- はんだまちヒーローズ 南吉童話ショー(5/5)
- 朗読ユニット「かもめ」+日高由貴 南吉を読む(5/5)
- 折花体験ワークショップ(5/6)
- 「こどものとなり」朗読コンサート(5/6)
- ごん吉くんの謎解きクイズラリー(5/3~6)
GWの南吉記念館は家族で楽しめるイベントが盛りだくさん! 竹とんぼを飛ばしたり、紙のよろいを着てみたり、南吉童話を歌や朗読で楽しんだり、ワークショップにクイズラリーもあります。
正八ちゃん(南吉の本名)になったつもりで遊びましょう!
▼各イベントの詳細は新美南吉記念館HPへ
http://www.nankichi.gr.jp/Event/event.html#tango
【おまけ情報】
新美南吉の本名は「新美正八」です。今でこそ作家「新美南吉」の名前は知られていますが、没後しばらくも、地元の人たちにとって南吉は「新美南吉」というより「畳屋の正八つぁん」でした。
昭和14年4月24日、南吉は先輩の詩人で原稿の依頼をしてくれた巽聖歌にこんな手紙を送っています。
「本当に春です 郵便屋さんも春です 僕の名前を忘れてしまひました 郵便屋さんは 僕の村のあちこちで新美南吉氏の住宅をたづねたらしい だが誰も郵便屋さんに教へることはできませんでした それであの嬉しいお葉書が僕の手に渡つたのは一週間もあとのことでした リボンのやうに二枚の附箋をつけられて。そんなわけで金魚屋の出て来る夜店の話は光にあふことができない運命になりました 南吉氏は非常に残念に思つてゐます」
岩滑の村で郵便屋さんは「新美南吉」氏を探したものの、見つからず、村の人に聞いてみても誰一人分からない。それで結局届くのに一週間もかかってしまったことが、南吉自身の手によってユーモラスに描かれています。「正八」を探せばすぐに届いたのでしょうが……。
83年前、岩滑の村で起きた春の1コマでした。