思うままに No.203

2012.10.31

エッセー「思うままに」

※エッセー「思うままに」より ~毎月更新~

 去る10月16日は当社にとって記念すべき日になった。
 この度めったに有り得ない、有り難いご縁を賜わり伊勢神宮内宮においておかげさまで当社の商品を奉納させて頂く栄誉に浴した。
 言うまでもなく内宮(皇大神宮)は皇室の御祖神であられる天照大御神を御祭神におき、大昔より日本の心のふるさととしてよりどころとして愛され親しまれ崇められているところである。謹んで奉納させて頂いた商品はアクアマジック、知床・沖縄の水、赤い箱の常備薬一式。
 当日は素晴らしい好天に恵まれ総勢30名が礼服に身を正しての参加、厳粛なうちに挙行された。深奥にして神聖なる森の参道を整然と行列をつくって進む。玉砂利を一歩一歩ザクザクと踏みしめるその音に、妙に身の引き締まる緊張感と清新さが高まる。神の御前にて二礼二拍一礼。先ず当社の優れた商品をこの世に出させてもらえたことに感謝を申し上げ、次にこれらの商品がもっと広く多くのお客様のお役に立てるよう、神だのみではなく自分だのみで頑張ることを新たにお誓い申し上げて参りました。
 他にももうひとつ嬉しい楽しいことがあった。
 去る10月6、7日の両日にわたって催されたはんだ山車まつりである。半田市内の10地区より総勢31輌の山車が勢揃い。精緻を極めた彫刻、精巧なからくり人形、重厚華麗な刺繍、祭り人の装束と心意気等々、53万人の観客に豪華絢爛たる山車絵巻をご覧頂いた。
 もともとこのまつりは絶対に実現不可能と言われるなか、半田青年会議所を中心に苦闘を重ね、山車組、行政、マスコミの協力を得て300有余年の歴史にあって昭和54年5月5日に初めて開催された。長年の市民の夢であった31輌の勢揃いがここに実現した。これを機にはんだ山車まつり保存会が結成され文化財保存修理制度ができた。また合わせて日本初の「全国山車まつりフォーラム」が開催されるようになった。
 この度嬉しいことに半田市長の有り難いご高配を頂いた。「井戸を掘った人を忘れてはいけない」と当時中心的にこのまつりを実現させた数人のメンバーがご招待に預かったことである。
 今回第7回目にあたり公を始め市民の皆さんが改めて認めてくれたことは望外の喜びであると同時に深く感謝するものである。このまつりが回を重ねるごとに盛況になり、この先100年、200年と継承発展して全国津々浦々に広まっていくことを、そして何よりもこの素晴らしい伝統と文化が市民の誇りとして深く根づいていくことを願ってやまない。