思うままに No.292
2020.03.31
※エッセー「思うままに」より
目標を定め、いざ向っていくとき、念頭に成功を収めた自分の姿や周りの人たちの喜ぶ様子をありありとイメージするといい。そうすることで成功の実現の可能性が格段と高まる。
イメージはできるだけ具体的に想定して描くのがいい。支えてくれた人たちに感謝する自分、皆から拍手喝采の祝福やねぎらいを受ける自分等々それぞれの風景を思い浮べながら。よく人はイメージした通りに行動する習性があると言われる。アスリートたちが挙ってするイメージトレーニングの効果は周知の事実だ。
また過ちをくり返さないようにするために、リスク管理として諸々の対策を講じることは当然のこととして、それよりもむしろ過ちを起した後で、後悔する自分や周りが残念がる、手痛いダメージの様子をイメージしてみることだ。何よりもその方が危機意識が高まり再発防止になる。
例えば高所から飛び降り自殺を図ろうとする人を説得する際に、落下した自分の死体がいかに見るも無惨な姿になり果てるかをリアルにイメージさせることによって自殺を思いとどまらせる。安全運転を心懸けようとするなら、交通事故を起し、道路に流れ出る血だまりに伏せる死傷者の姿をイメージしてみたらどうか。また被害者を自分の子や孫におきかえてみたらどうか。いずれにおいてもありありと鮮明に描くイメージのもつ効力を使わない手はない。
さて願望を叶えるにはいろいろの方法がある。一度や二度ぐらいでは、そうはいかないが「叶」と記すように十度は言葉を口にして、必ず成功するものと呪文をかけるようにして潜在意識にたたき込む。
また紙に書いて常時目に入る所に貼り出しておく。当然人にも見られる。自分にも人にも誓うことで怠け心を起さないようにプレッシャーをかける。それかいっそのこと身体のどこかに消えにくいもので印す。スポーツ選手にもこれを勧めたいところだ。身体に刻み込むタトゥーはその最たるものではないか。身体に印す行為は同時に心に刻まれる。思い込みには一長一短があるが、善き強い思い込みは揺るぎのない信念へと転じる。
その他どんな方法でもいい。よかれと思ったら先ず実行してみることだ。また人マネをしてみることだ。マネは学びなのだ。愚直にマネをやり続けることによってマネがマネでなくなる。新たなる境地と価値を創造していく。
何ごとも前へ進むことが大事だ。その歩を阻む、悪しき固定観念を振り払え。たいした勇気は要らない。たったの一歩を進めさえすれば自ずと百歩、千歩へと続きやがては大きな歩みとなる。
※中京医薬品・会長のブログ「思うままに」は、今号を以て一旦休止とさせていただきます。