経営者からのメッセージ

ご挨拶イメージ

株式会社 中京医薬品
代表取締役社長

代表者名

わたしたちは、ふれあい業の進化を目指していきます。

株主の皆さまにおかれましては、平素より格別のご支援ならびにご愛顧を賜り厚く御礼申しあげます。ここに、中京医薬品の第47期 (2024年4月1日から2025年3月31日まで)のご報告をするにあたり、株主の皆さまへ一言ご挨拶申しあげます。

当期の経営成績

当事業年度におけるわが国経済は、雇用環境の改善や所得の向上、インバウンド消費の拡大等を背景に緩やかな回復基調に推移し継続されていくことが期待されております。反面、他国の紛争の長期化や円安による原材料・エネルギー価格の高騰、気候変動等による食料品を含む物価高、人手不足による人件費上昇など先行きの不透明感が増しています。さらにインフレリスクに伴う消費者の購買意欲の懸念など景気の先行きは依然として予断を許さない状況が続いています。

当業界におきましても、消費の回復傾向は見られるものの、人手不足や賃金コストの上昇、仕入・物流コストの増加など経営環境への厳しい状況が続きました。

このような環境の中で、当社は企業理念として掲げる「健康づくり、幸福づくり、人づくり」の具現化に向けて、お客さまの生活を支えるための商品開発や情報・サービスを多角的・多面的に拡充するトータルライフ・ケアを推進してまいりました。また、当社ならではの「ふれあい業」による人と人との絆によるヒューマンネットワークを広げ、お客さまや市場に継続的に評価をいただくことに努め、収益力と企業体質の強化を図ってまいりました。

家庭医薬品等販売事業小売部門(ヘルス・ケア事業)におきましては、新商品や付加価値を高めたリニューアル商品の投入による販売価格等の改定を実施し、利益率の改善に努めました。

また生産性向上の為、商品群やサービス形態によるカテゴリー別のアクションプランの策定と実行を促進しました。その為に、階層別営業社員教育やプロモーター制の強化、女性営業社員研修の実施を行いました。その結果、既存顧客への付加価値や販売効率の向上、更に新規顧客開拓の進展に繋がりました。新商品では「薬屋さんが考えた美味しいりんご酢」、「大蒜人参W」など多くのお客様から好評を博しました。また、更なる商品開発の推進とマーケティング強化を図るため、名古屋市内に拠点を開設し、事業環境の整備に取り組みました。

家庭医薬品等販売事業卸売部門(ライフ・ケア事業)におきましては、他企業のストアPB(プライベートブランド)の拡大やクロスセルの実施により販売の拡大に努めました。また、お掃除用の多機能マイクロファイバークロス「キレイアシスト ワンダークロス」の発売やカメムシなどの防虫忌避剤の販売を先駆けて実施し業績に寄与しました。更に、安定的な収益基盤の構築のため、EC事業(インターネット通信販売事 業)にも注力して受注も順調に推移しました。

売水事業部門(アクアマジック事業)におきましては、販売価格等の改定が定着し、利益率の改善に繋がりました。夏季の猛暑や季節外れの高温が続き、水(12Lボトル)の受注が急増したため、売上が堅調に増加しました。抗菌カートリッジの交換による販売や水関連商品等のサイドメニューによるクロスセルなどの強化に取り組みました。お客さまへの付加価値を高めるためにスマホ・Webの専用アプリにて商品紹介やポイント付与などを定期的に行い、利用客の増加を図りました。また、市場が拡大しつつある浄水型サーバーも取り入れ、新たな市場へのチャレンジも開始しました。

ESG・SDGsにおきましては、その一環として「健康経営」にも取り組み、評価としては2025年3月に6年連続「健康経営優良法人2025(大規模法人)」の認定をいただきました。さらに、スポーツ庁が認定する「スポーツエールカンパニー2025」にも5年連続認定となり同庁から「ブロンズ認定」を受けました。当社は同庁主催の「Sport in life コンソーシアム」にも加盟しています。

また、国際社会貢献活動(きずなASSIST)を1994年から継続して取り組んでおり、アジア保健研修所(AHI)や日本国際飢餓機構を始め各財団法人や非営利活動法人と共に社会貢献活動を行っております。フードバンクへの食品の寄贈や大規模自然災害時には被災地への支援物資の発送や各自治体との間ではアクアマジックのミネラルウォーターの供給を行う協定を結んでおります。

人財の定着と育成におきましては、積極的な採用活動はもとより、奨学金返還支援制度や人財育成の促進及びリテンション(人財の定着・維持)を重要テーマとした新人事制度を2024年4月より導入し、パフォーマンスの高さに応じた適正な処遇の向上を図りました。

その結果、当事業年度における売上高は6,306百万円(前年同期比3.0%増)、営業利益は106百万円(前年同期比17.3%減)、経常利益は117百万円(前年同期比20.5%減)、また、法人税等調整額6百万円を計上したため当期純利益は45百万円(前年同期は当期純損失27百万円)となりました。

2025年6月