思うままに No.217
2014.01.01
※エッセー「思うままに」より ~毎月更新~
明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。
この一年が平穏無事に世界が平和でありますように。
新年を迎えるたびにまた新しい日々を送れるのは生あればこそと改めてほんとうに有り難いことだと思う、犬猫などは物事の始めと終わりの区別や節目はなくその都度清新な思いをもてるのは人間にだけ与えられた神様の思し召しかもしれない。
さて目まぐるしく変化進展する社会にあっていかなる企業も存続には内外の変化にいかに柔軟に適応していけるかどうかに尽きる。これまでと同様に企業も個も外なる変化には内なる変化をもって対応すべく永遠の変化対応業だ。
かのダーウィンがその著書、進化論のなかで生き残る者は力の強い者、頭のいい者ではなく、変化に適応できる者だと説いているところだ。しばし現実は変えることより変えないことのほうがはるかにリスクは大きいことを私たちに教えてくれている。ただ何となく変えたらいいなぁでは結果は何も変わらない。大事なことは変えようと決心するとき、何のために、何を、どのようにして変えるのかを明確にしておかなければ事は前に進まない。
「企業は人となり、人は財なり」とは言い古された言葉ではあるが、これに尽きる。今後いかにITが、ロボットが進化を遂げようが、そのシステムをつくり組織をつくり運営するのはすべて人による。それらはあくまでも文明の利器、道具にしか過ぎない。相も変わらずそのもとを考え作り、動かすのはまさしく人だ。
企業の持続的成長発展を図るには時流に適合し、先んじて対応できる創造的、能動的な人財をいかに多く育て上げていくことにかかっている。そこで人を育てるにはいい上司、いい環境、いい条件等といろいろ言われるがそうとは限らない。その前に自分が主人公となって自分を育てていこうとする自律と向上心が何よりも最優先最重要になる。他に依存したり始めから助けてもらおうというあさましい了見では見込みはない。
断言をしておく。人を育てるのは上司ではない。仕事が人を育てるのだ。仕事は他から言われて「やらされる」ではなくて自らが率先して「やる」ものだ。仕事には日々生きた教師教材が一杯詰まっている。その実践を通して鍛えられ学び育っていくものだ。険しくとも辛苦を成長という楽しみや実りに代えていく気概がなければ先々は知れている。
一方、上司は、常に部下と目的目標を共有し報連相で確認をし機会を与え激励し苦楽を共にして協働していくその結果として仕事そのものが師となり部下を育て上げていくのだ。
さあさあ仕事をしよう。もっといい仕事を目指そう。元気ハツラツ夢と希望に向かって。仕事に生き生かされ、仕事に惚れ惚れられる人生。これに勝る人生はない。