038: 若い芽は雨風に打たれて大きく伸びる

2011.05.10

著書「心のしずく」より

※著書「心のしずく」より ~アーカイブ100回連載シリーズ~
※この記事は、平成八年~平成十六年にかけて執筆されたものです。

 ますます、本ものの時代になってきた。と言うよりはむしろ昔からそうであったが、それがスピーディーに顕著に表れる時代になってきたと言った方が正しいかもしれない。これからは厳しい選別の洗礼を受けて、個も企業も本もののみが生き残れるということだ。
 本ものとは何か。冠や見せかけ、格好形式を除いた正味の品質、力量や理念、見識を言う。そしてその行き着くところは、常に人間として正しいかどうかを自問自答していくところにあると思う。
 今春も大勢の新入社員の諸君が仲間入りする。社の経営理念に基づき、志を同じくする同志が増えるということはまことに心強い限りであるし、同時に、何とか早く一人前の人間に育て上げなければならないと痛感するものである。そこで新入社員に是非とも心懸けていただきたいことが三つある。
一.礼儀正しく
おはよう、ありがとう、すみません、おかげさま、お疲れ様の挨拶をしっかりすることだ。
一.いいスタートを切ろう
万事何事もスタートの良し悪しでほぼ決まる。これから仕事は一生にわたってのロングランであるが、スタートの一ヶ月が、先の一〇年分以上に匹敵すると言っても過言ではない。スタート台に立つときは100mの短距離の選手がごとく、強い集中力と爆発力をもって臨まなければならない。いいスタートはいい勢いをつくる。いい勢いはその加速が倍加されて、さらに大きな勢いをつくってゆく。
一.人生、仕事の結果=考え方×熱意×能力
考え方: プラス思考であれ。泣き言、うらみ言、弁解、マイナス言葉は一切出すな。その分だけ自分の価値を下げる。
熱意: 熱心さは、自分のみならず他人をも動かす、最高の原動力だ。熱心な素人は玄人に勝る。火種が強ければ青草も燃やす。
能力: 他人より能力が足りないと思ったら、他人の2倍3倍の努力をせよ。能力は一所懸命の努力からつくられる。
若い芽は雨風に打たれてこそ、強く大きく伸びる。そしてその過程を経てこそ本ものになる。
フレー、フレー、新入社員。

平成十一年三月三十一日