034: ゆめゆめ夢を忘れなきよう

2011.03.10

著書「心のしずく」より

※著書「心のしずく」より ~アーカイブ100回連載シリーズ~
※この記事は、平成八年~平成十六年にかけて執筆されたものです。

 六月から一〇月にかけて一部の営業所を残し、当初の予定した営業所旅行の全ラウンドに参加させてもらった。回を重ねるごとに、次はどこの営業所かというように楽しみが湧いてきたものだ。 各営業所の皆さん、とりわけ幹事さんにはお世話をかけた。紙面を借りてお礼を言いたい。
 相手変って主変らずだから感ずるのであるがそれぞれの営業所にはそれぞれの特長があって面白い。いく先々で皆さんから、社長は毎週土日がつぶれて大変でしょうというようなねぎらいや気遣いを頂いたが、心配無用で当の本人はそれどころか久しぶりの人、初めての人それぞれに自分なりの抱くイメージがあって、それはそれは興味津々である。言うまでもなく遊びも仕事も同じこと。ことの成否は段取りと気配りで決まるものだ。その意味でご苦労された幹事さんはいい勉強の機会を得たと思う。
 何といっても今回の一番の感想は各営業所とも頼もしい限りの好青年で目白押しだということだ。これは何よりも社の財産であるし、誇りに思う。今も、その時々のあの顔この顔が鮮明に浮かんできて、思い出し笑いしたりで楽しい思いに浸っている。夢多き人、気配りの人、礼儀正しい人、マナーのよい人、はにかみ屋さん、盛り上げ役、縁の下の力持ち、世話好きな人、黙々と後片付けをする人、漫才師、腹芸、歌手、ダンサー等々いずれも個性豊かで、バラエティーに富んでいる。
 これから、間違いなくこの人たちが社の将来を担ってゆくであろう。その姿に想いを馳せると、一層、希望と期待に胸がふくらむ。そして同時に、私も一時のバトンランナーの一人として、次代に伝えるべきを伝え、しっかりと現場で鍛え上げて一人前の人間に育て上げて行かねばならない使命と責務を改めて痛感する。
 とにもかくにも、明日ある諸君には、いかなる時も、常に夢を持ち続けてもらいたいものだ。夢なくして人も企業も進歩発展はない。もとより夢は他人から借りるものでも与えられるものでもない。自前のものだ。据え膳に走ったらほんとうの夢はない。自ら追い続け、自ら勝ち取るものだ。
 夢は一つ叶えると、また次から次へと果てしなく、尽きることはない。むしろ夢は実現そのものよりも、それを追い続ける姿勢にこそ大きな意義と価値があるように思う。
 どうぞ諸君、ゆめゆめ夢を忘れなきように。

平成十年十一月三十日