031: 訪問日はイベント日
2011.01.25
※著書「心のしずく」より ~アーカイブ100回連載シリーズ~
※この記事は、平成八年~平成十六年にかけて執筆されたものです。
おかげさまでこの八月一日を持って店頭株式公開の一周年を迎えることができた。お客様、社員、株主、取引先の皆さんのご支援とご協力の賜ものと深く感謝しています。
振り返ってみると生むは一時、育てるは永続的、生むことより、育てていくことの方がはるかにたいへんなことだと痛感している。いま初心を忘れず心を引き締めての一念である。
昨今の景況は不調と言われて幾久しいが、その中にあっても、立派な業績をのこし、さらに発展している企業もたくさんある。その要因は共通して三つに絞られる。
(一)企業の存在と使命が時代、社会にマッチしている
(二)経営理念、戦略、ビジョンが明確であり、組織のすべてに浸透している
(三)果たす役割を十分に認識し、強い目標達成意欲をもってつき進む人材と組織風土がある
その意味で「健康づくり、幸福づくり、人づくり」を理念に「高品質、ロープライス、高安全」のPB商品づくりにこだわり、MLを通して、トータル・ライフ・ケアーをダイレクトに展開する当社は、まさに時代社会のニーズに即応したものと言えよう。そしてさらに、肝心要の人材も徐々にではあるが、育ちつつあり、これから大いに楽しみなところだ。
さて、日常営業マンは訪問サイクルに従って、相手変わって主変わらずで、一軒一軒のお客様を巡回してゆくわけだが、一方お客様にとっては、数ヶ月ぶりの対面だ。久しぶりの訪問日はお客様が期待し、心待ちにするようなよい日にしなければならない。
そこで、そのよい日を「イベントの日」にしたらどうであろうか。従って訪問する一軒一軒はすべてイベントを開催することになる。イベントである限りは、お客様にとって、ワクワク、ドキドキ、イキイキ、ピカピカ、ニコニコの楽しい、嬉しい、面白い、ためになる、役に立つというようなものでなければならない。そうでないと招かれざる人になってしまう。
その為には細やかに心配りしながら、お客さまに合った、欲する(潜在的顕在的にも)情報を伝え、相談に乗り、提案提供することだ。だからこそ豊富な品ぞろえをし、絶えず、企画力や工夫をこらし、知識や技術を高めていくことが大事だ。
時代社会における当社の恵まれたポジション、理念、戦略(ML、トータル・ライフ・ケアー、PB)、多面的多角的な展開の創造性と可能性。
つらつらと考えると、おのずと夢が大きくふくらんでくる。
平成十年七月三十一日