023: Face to Face 触れ合い業

2010.09.25

著書「心のしずく」より

※著書「心のしずく」より ~アーカイブ100回連載シリーズ~
※この記事は、平成八年~平成十六年にかけて執筆されたものです。

 過日、図らずもダイヤモンド社事業開発室担当役員の三木様より一冊の本が届いた、驚いたことにその内容は当社の採っている戦略そのものではないか。書名は『顧客リレーション戦略 ONE to ONE マーケッティング』(D・ペパーズ、M・ロジャース共著、井関利明監訳?ベルシステム24訳、ダイヤモンド社発行)で、いま、アメリカとカナダでビジネス書としてベストセラーズになっている。
 その内容は要約すると次の通りである。従来のマス・プロダクション、マス・メディア、マス・マーケッティングの手法の効率性や限界を鋭く指摘し、これからの新たなる顧客リレーション戦略 ONE to ONE への戦略の転換を説く。
(1)ONE to ONE マーケッティングとは、企業が顧客「一人ひとり」を把握し、彼らと一対一の双方向の対話を続け、より満足度の高い製品サービスを提供する一方通行のマスマーケッティングとは基本的に異なる。
  =「FACE to FACE・ふれあい業」
(2)営業マンは量販店やコンビニエンス・ストア等の不特定の顧客と違って、自分の顧客が誰であるのかを知っており、その顧客の状況や癖を考えてどう接すべきかを個別に把握している。
  =「MLシステムにより、顧客を特定しより身近なこと」
(3)市場のシェアー獲得を成功の尺度とするよりむしろ「ある時点で一人ずつ」の「顧客シェア」の増大に専念する。ある時点で一つの製品に集中しなるべく多くの顧客にそれを売ろうとする代わりに、ある時点で一人の顧客に集中して可能な限りの製品サービスをトータルに提供し、生活全般・生涯を通じた末長い愛顧を得ることを目的とする。
  =「トータル・ヘルス・ケアー、トータル・ライフ・ケアー、半永久の固定客」
(4)顧客満足の獲得を最重要にすることから、一人ひとりの顧客の不満を認識し、苦情・クレームはより良い製品・サービス向上へとフィードバックして改善を図っていく。そこには企業の経営理念の具現化を目ざして企業と顧客との協働作業が出来上がる。従って企業の強力なファンであるロイヤルティーの高い顧客作りができ、さらに顧客がまた新しい顧客作りをしてくれる。
  =「お客様とのパートナーシップ」
 これからも我々はますます自信と信念をもって、当社の秀れた経営戦略である「ふれあい業・MLシステム・トータルヘルスケアー・パートナーシップ」を推進して「健康・幸福・人づくり」の経営理念の具現化に頑張ろう。

平成九年十一月三十日