思うままに No.244

2016.04.01

エッセー「思うままに」

   

※エッセー「思うままに」より ~毎月更新~

 <終りよければすべてよし>というが、よい終りにするには何と言ってもよい始まりが重要なキーポイントになる。四月は極めて大事なスタートの月だ。よいスタートを切るには何よりも強い思いが欠かせない。
 本日より新たな中期経営計画が策定された。明確なビジョン、目的、目標が示されいよいよ実行に移される。
 この事業計画を遂行するにあたって私たちはお客様の代弁者、代理人であり常に生活者たるお客様が主役であることを認識しておかなければならない。真にお客様のお役に立てるよう、信頼と期待に応えられるよう考動することに志をおくところだ。この志こそ私たちの拠って立つ存在の証しと誇りであり、企業価値向上と持続的成長を支える基になる。
 標榜する企業理念の実現を目指していくには全社員一人ひとりの意志と考動如何んにかかっている。誰一人として欠けてはならない。その実現を推進していく力は全員が結束する総和の力による。自ら考え積極的に実践し目的目標に挑戦していく意志と気概がなければ何事も成し得ない。
 改めて皆さんに三つのことを求めたい。
 その一つは、やり遂げる責任力だ。自分の職務に対する責務と熱意をもって最後までやり続け、やり抜くことだ。あきらめなければ例え1%の可能性であっても挑み続けていくうちに10%、50%、70%とその可能性は広がっていく。ほんものの自信と実力はそこから生れる。
 その二つは、変化の創造と対応力だ。外なる変化への対応は、その前に内なる自己を変化させてこそ対応が可能になる。自分を変えずして外なる変化への対応、適応は叶わない。変化がチャンスをつくり進化を促す。
 その三つは、フォアー・ザ・チームの力だ。誰しも独りでは何事も成し得ない。お互いの思いと協力があってものごとは運べる。<人を助けてこそ初めて自分も助かる>の精神が肝要だ。チームのために最善を尽くしていかに役立てるかを一人ひとりが念頭におき、実践するときに強力なチームができる。自分さえよければ人はどうでもいいでは人をも自分をもダメにする。
 また他の誰かがやってくれるだろうの依存心はチームをダメにする。私たちの事業はふれあい業だ。社の内外とも心のふれあいが大切だ。ふれあいとは<気にかける>、<声をかける>、<耳をかたむける>ことだ。
 相手のことを思い、その上で敢えて助言、辛言をいとわず、互いにいいところを認め合い、足らざるところを補完していくその先に個も組織も目指す高みへと歩を進めることができる。