思うままに No.187

2011.06.30

エッセー「思うままに」

※エッセー「思うままに」より ~毎月更新~

 今年度の昇格者全員のレポートを読まさせてもらった。テーマは担当職務における現在の課題と今後の具体的な取組みについてである。その中でとりわけ印象に残る某君のレポートの冒頭の一部を抜すいして紹介したい。
「達成とは成し遂げることである。人には誰しも目標がある。その目標とは自分自身が決めたゴールであり、何げなくやってゴールする場合と、常に自分の立ち位置を確認した上で、あとどれくらい足りない等自分を見つめてゴールする場合とではまったく今後の結果に大きな差を生む。達成すればそれでいいという訳ではなく、どういうところが良かったのかを考えることが大切である。達成は個人だけ満足するものではなく、全体で達成することに意義がある。できる人はできない人に心技体をもって教え、できるようにする使命がある。個人だけでは限界があり、自分以外の仲間を大切にしなければならない。ただの仲良しこよしではなく、出来ていないところには厳しく、出来たところには褒めるというめりはりをもって接する。また相手が悩んでいるときには早期に改善する必要がある。心のメンテナンスに大いに気を配って対応し相手を伸ばしていかなければならない。自分の思っていることはどんどん意見を出し合い、方法、手段を皆で話し合うコミュニケーションが大事である。良きコミュニケーションは人をやる気にさせ自然と業績が伸びていく。その為には会話はどのようにしたらいいのか日々考えていかなければならない。上司も部下に対してマイナス言葉を浴びせ続けることは絶対にいけない。そうなると萎縮し報告、連絡、相談が遅れますます悪くなる。褒めることが人の心をつかみ人を動かすことができる。褒めることは好意のアピール法であり『この人は私を良く見ていてくれる』、『私の存在を重視してくれている』『この人は自分を買ってくれている』と思うようになり、上司に対し『この上司は人を的確に評価する人だ』この人について行こうというような雰囲気の良い営業所へと変わっていく。ものの考え方、周りへの気配り、指導方法を正しく行えば必ず業績は伸ばすことができる。」
 文中の今後の改善策については一つひとつ具体的に書かれており、なるほどと思わせること多々あるが紙面の都合上割愛する。
 末文には出色にも仕事とプライベートの両面において、一年後、三年後、五年後、十年後毎に区切って具体的な行動計画が書かれている。この先何があろうが、何が起きようとも諦めず、侮らず、驕らず、念じ続けたら必ず実現することであろう。
 限りない期待を寄せるものである。