海外ボランティア研修に行かせていただき、これまでとは異なった環境に身をおくことで、今の私にとって必要なものに気づきました。
それは「心の豊かさ」と「環境への愛着心」です。
それを特に実感したのは、カンザー地区での小学校訪問とマングローブ植樹活動においてです。小学校訪問時は日本との違いに戸惑いを覚えました。
簡素な建物があるのみで、私がイメージしている学校とはかけ離れていたからです。そして、生徒たちは決して裕福なわけではなく、勉強を受けるための道具さえままならない状況なのです。
そんな状況にありながら、その学校の生徒全員が笑顔を絶やさず私たちを迎えてくれたことは、とても印象的な出来事でした。
子供たちの反応に驚きを感じたのは「今の私がいかに恵まれ、裕福な生活を送っているのか、そして本来あるべき『豊かさ』の意味を取り違えていたのか」ということにありました。
日本では、たくさんのモノに囲まれながら生活することが「豊かさ」を象徴しているように思います。しかしながら、カンザー地区の小学校の生徒たちは苦しい状況の中でも、些細な事に小さな体で精一杯の喜びを表してくれ、常に目を輝かせ、希望に満ちた表情をしていました。
その姿を見て、本来の豊かさとは「モノの豊かさ」ではなく、「心の豊かさ」であると気づかされました。
この経験は、日々の生活の中では得られない、私にとって貴重な財産になりました。 |