スリランカ研修に参加させていただき、スマトラ沖地震における津波被害の大きさを実際にこの目で見て、自然の脅威を強く感じました。
そして、津波被害の爪痕と現地の人々の苦しみを知り、 自分がいかに恵まれた状況で生活できているかを痛感した忘れられない貴重な体験でした。
今回、私はAHIが企画したスタディーツアーでボランティアの方々と一緒にスリランカを半周しました。
西海岸と東海岸に共通していたのですが、大津波から半年以上経過しているにもかかわらず、現在も海岸には流されてしまった家のガレキなどがそのまま放置されているような現状で、
まだ仮設住宅での生活を余儀なくされている人がほとんどでした。
最初の目的地のマータラへ向かう途中に電車が流されて脱線してしまいそのまま放置してある場所を通った時、
一人の女の子に
「Can you help me?」
と聞かれ、私は何も言ってあげることができませんでした。
とてもショックでした。
このひと言をきっかけに、私はこの研修の意味を
さらに深く考えることになりました。
マータラに着いて、現地のNGOスタッフであるSFOのスタッフから最初に現在の状況について詳しく説明を受けたのですが、
ほとんどの漁民が被害を受けたと聞きました。
家屋が流され、漁に使うボートやネットなどもほとんど流されたり、壊れてしまったこと。
トイレなどの衛生面から健康、皮膚病などいろいろな問題が生じたこと。
こうした問題は、NGO団体などが懸命に役所などへ訴えた結果、現在はやっと行政が対応してくれるようになったそうです。
また、心のケアの問題も出ているらしく、現地では、ボランティアのカウンセラー6人で100人の子供を診ているとのことでした。
奇声をあげたり、不眠症に悩まされたりする子供たちが多いそうでした。
幾人かの父母は、子供を亡くしてしまったことを苦に自殺をしてしまいました。
心のケアは親たちにも必要で、セラピーの結果、自殺者は減ってきたそうです。
物資の援助だけではなく、精神的な援助も必要だと感じました。
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