ニゴンボからマータラへ向かう途中、スマトラ沖地震の津波被害で横転した電車付近で一人の少女が近づいてきた。
「Can You Help Me ?」
僕に話しかけてきた。
そこは、主要道路から一歩入ったところ。
NGO(※)も踏み入れていないところ。
「非営利団体」とはいえ、運営のためには評価も必要。
どうしても人目のつくところでの活動が目に付く。
このように一歩足を踏み入れると、本当にかわいそうな子供たちが助けを求めている。
家が無くなった。仕事が無くなった。
道具が無くなった。何もかもなくなった。
お金をください。
僕は、何も言う事ができなかった。
ただ、お金をあげればいいことなのか?
お金をあげたら、彼女たちは、どのようにそのお金を使うのだろう。
そのときの空腹を満たすための、食費に使うのだろうか。
いくらあげれば満足するのだろう。
何人の人たちが、少しのお金で助かるのだろう。
お金をあげることは、簡単なことだ。
しかしお金をあげることが助けになるだろうか?
そのお金を使ってしまったら、
またお金をもらいに観光客を探すのだろか?
お金をあげてしまったら、
他に働こうとしなくなるのではないだろうか?
お金をあげることは
ただの自己満足にしかならないのではないだろうか?
無責任ではないだろうか?
僕に、何ができるのだろうか……
とても深く、考えるきっかけになりました。
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