カリゲシンの村(山間部)でホームステイをしました。そこで交流会をした際に、村人から習慣や環境についていろいろな話を聴きました。
特にこの村は町からかなり離れている上に、数少ない交通路となる山道は凸凹が激しい悪環境。10年前に一度、こうした道を舗装したそうですが、継続して修復していく力(資金)がなく、今では破損したまま放置されています。こうした状況によって昔より交通手段が減ったため、町と同じものを作っても運送費がかかり、商品の金額がだいぶ異なるようになってしまったとか。そのため商品が売れず、貧しくなっていったそうです。
こうした背景から、話の節々で「資金がないから何もできない。資金の援助が欲しい」と言われました。
モノを作るために資金を援助することはできるかもしれません。でも、それを村の人たちが維持していくことができなければ意味がなくなり、だからといってずっと援助し続ければ村は自分たちで何もしなくなってしまうかもしれない。資金援助の仕方を考えると、技術の向上や知恵を出し合えるような仕組みや、学力向上をサポートする必要があると思いました。
災害直後のことだけを考えて援助し、援助されるのではなく、将来的に自立できるように考えて行わないと、本当の意味での災害からの復興は難しいのだなと感じました。
今回、インドネシアのボランティア研修に参加させていただき、本当に多くのことを学びました。
現地の建物の耐久構造は弱く、一瞬ですべてが崩れてしまうただのレンガ造りの家。
とはいえ、費用や設備、技術の面でレンガの家しかできない現実。
疑問を残す行政の援助金の使い道や支給の仕方。
医療費に対する人々の困難。
そして、教育を受けたくても受けられない子供たち。
逆に、過酷な状況だからこそ、生まれ、強まるものがあることを知りました。
村の中の強いつながり。
村同士の助け合い。
行政を頼らず、自分たちでやっていこうという村人たちの前向きで明るい気持ち。
信仰心を大切にする気持ち。
自分たちの力で地域医療に取り組む姿勢。 など
自分の目で見て、耳で聞き、そして体験したことによって、考えさせられることもたくさんありました。
会社の資金援助が、AHIを通じて活用されている現場の様子や指導していく人を作っている様子を見ることができてよかったと思いました。ただ募金するのではなく、改めて無駄のない資金援助をしていく必要性を考えさせられたのと同時に、今回学んだことを社外・社内の人たち伝えていくことが自分の役目だと思っています |