イスラム教(ムスリム)の小学校では、インドネシアの独立記念日のお祭りを行っていました。子供たちによる吹奏楽やバトン、大人たちの催し物など、村を挙げて参加し、オランダや日本などの植民地からの独立を祝うムードで大にぎわいでした。
そんな中、教育現場の視察では、カリゲシンという村の小学校(幼稚園含む)で授業を見学させてもらいました。宗教の授業もあり、それは日本の小学校ではあまり見られない光景でしたが、子供たちはみんなカワイイ制服を着ていて、とても気持ちのいい笑顔で迎えてくれました。
子供たちが朝礼をしている様子、整列、国家を歌う様子などは日本の小学校ととても似ており、先生も私が小さいときに怖かった「先生」と同じ印象でした。それに授業もしっかりしていて、朝は7時から、昼までに7時間目まであり驚きました。小学生ながら子供たちは将来“こうなりたい”というものをしっかり持っていて、そのために一生懸命勉強している様子も感じとれ、日本のように何不自由なく生活している子供たちと違い、将来生活に困らないように勉強している気がしました。
この小学校で私たちは、色彩の絵づくりをしました。子供たちが各々の感覚で、いろんな色を作って絵を描いていく様子にとても興味をそそられ、子供たちの自由な発想の中にさまざまな発見がありました。子供たちの楽しげで屈託のない笑顔、完成してうれしそうに見せに来る様は、今回のボランティア研修で一番印象深く心に残っています。
この笑顔、そして一生懸命何かに取り組む時の眼差しをずっと持ち続けてほしいと思いましたし、きずなASISSTの活動を継続していく意味を心から感じました。
一方、教育環境という点で問題に思ったのは、教育施設そのものの不足です。このカリゲシンの村には小学校はありますが、村内に中学校や高校はなく、一番近いふもとの学校でも6〜7キロ離れており、歩いて2時間以上かかるそうです。そのため下宿する子どもが多く、また費用がたくさんかかるため途中でやめてしまう生徒も多いそうです。学びたくても学べない現実を知り、とても寂しい気持ちになりました。
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