インドネシア(ジョクジャカルタ)のジャワ島中部地震被災地の2カ所を訪問してきました。山間部の村と、海に近い村です。
最初に山間部のグヌマヌという村を訪問しました。そこは、地震によって多くの家屋が崩れていました。「比較的被害は大きくなかった」と聞いていましたが、古い家屋はすべて壊れているか、傾いてしまって、住むことができない状態で、そのままになっている家も多々ありました。
そこで針治療をしているチームに会いました。彼らはNGOで研修を受けていて、東洋医学を学び数日前にこの村に来てテントを張り、移動しながら活動をしているそうです。
被災地からは病院が遠く、ケガの治療になかなか行けないため、ここに治療を受けに来る人や、行きたくても行けない人など多くの人が治療に来るそうです。また復旧作業で疲れた身体のケアをする人たちにも利用されていました。
この村では指圧による治療もしていました。針治療と同様に、村人はさまざまな理由で治療や身体のケアのために訪れていました。
針治療も指圧による治療も痛みや疲れをとるためだけでなく、家が壊れたことによる精神的ショック、また家族を失ったことによる喪失感、そういった心のストレスを持った人も多く訪れていました。
この治療はそういった心の治療にも大変活躍しているそうです。何よりこの場所に来れば仲間がいて、「コミュニケーションをとれる憩いの場になっている」と言っていました。
実際に指圧を体感させていただきました。腕や手や足など指圧してもらうと、少しずつ体が楽になり、疲れが取れることで気分も良くなる。
物資の援助や外傷の手当てだけでなく、心のケアも繰り返し行っていくことが、被災者の力になっていくと感じました。
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