「ノクシカタ」というバングラデシュの伝統工芸品の制作を、事業化しているチャルカの事務所を訪問しました。「ノクシカタ」とは、バングラデシュ版の刺し子のことで、古くなったサリー等を重ね、刺し子や刺繍をして布団や赤ちゃんのおくるみなどにしたものです。現在はお土産用にクションカバー、ティッシュカバー、財布などを作り販売しています。チャルカはその「ノクシカタ」の事業を統括している事務所兼工場。デザイン、色構成、仕上げなどを行っており、一針ひとはりの制作は、各村の家庭(作り手は700名以上)で行っています。
この事業を海外マーケットへと拡大させるため、チャルカではアメリカやイタリアからデザイナーを招くなど、バングラデシュの伝統を守りながらも、それぞれの国の好みに合った図柄を商品化しています。もちろん、海外からのオーダーに応えていくためには、新しい技術を身につけなければなりません。そのため、チャルカでは自らの技術を向上させ、新しいデザインにトライした者にはボーナスを支給するなど成果主義を導入。その点はバングラデシュの農村といえども、日本の企業と同じだと思いました。
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