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【津島営業所】 片山哲哉
その2 ホームステイ/TTA・ARP〜まとめ

■ホームステイ/TTA(障害者支援団体)

初めてのホームステイ体験。英語がままならない私にとっての難題であった。TTAは障害者支援のため上記にあるダリットの人たちではなく私だけ上位カーストの村にホームステイをすることになった。これがのちのち大事件に(笑)農家の家にホームステイすることになったが、近所でお葬式がありホームステイ先の人と会えず、近所の叔父さんの玄関で4時間ほどまちぼうけ。学校から帰ってきた子供に会い家に入らせて貰う。

ホームステイ先のお宅は牛の糞を肥料として販売したり乳を搾ったりして売って生計を立てていた。子供にトイレは?と聞いたら別室に連れていかれバケツを渡された。「あー人間の便もこうやって牛の糞と一緒で集めるんだ。」と何の疑問もなしに用をたした。一日を終えて次の日には農家の為みんな居ない。子供も学校に行っているため広大な山とジャスミン畑、たくさんの牛を見ながらのどかな一日だった。

子供達と遊んでアイスを買ってあげたらおつりを盗られるし散々だった。終いには最終日の夜には大勢の大人の女性に囲まれ「何しにここへ来たんだ!明日ここから出て皆で集まって何をするんだ?」とまくしたてられる始末。英語が流暢に出来なくて本当に良かったと初めて思うぐらいだった。(後に聴くとカーストに属していないので警戒されていたらしい)それぐらい閉鎖的な社会だった。



■ARP(キリスト教に改宗したダリット団体)

次にホームステイした団体でも本当によくして頂いた。ナイトマーケットやチェンナイで最大の市場に連れて行って貰い、もてなしてあげようという気持ちを頂き感謝、感激だった。マーケットや市場での賑わいは圧倒され高度経済成長期の日本はこうだったんじゃないかという古き良き日本がそこには残っているようだった。

チェンナイ市内を回り広大な土地、人口の多さ、人々の活気を見て世界から注目されるインドの片鱗をみた気がした。大学生の息子さんに将来の夢は?と聞いたら「エンジニアになりたい」と言っていた。その為に勉強しているし、何よりカーストに指定されていない職業なのでカーストからの貧困、差別から脱却する手段としてIT分野が盛んな要因なのかと思った。



■まとめ

インドの人たちは力強く活気に満ち溢れ皆笑顔であったが、その根底では未だ根強いカーストという身分差別、貧富の差という二つに苦しめられているのではないかと思う。日本では考えることができない構造的矛盾を抱えている為、今後混乱が予想できる。

ただ、ナラヤナン前大統領は最下層カースト出身であり、アンベードカル博士(インド憲法の父、ダリット出身)の例にもみられるように変化に寛容であると思う。私自身、日本人で良かったと思う反面、ハングリーさ、変化への対応力を考えるとインドに教えられたことが多いと思う。また、この機会を与えて下さった会社の皆様、きずなASSISTに協力して頂いたお客様に感謝致します。ありがとうございました。

   
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