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【豊川営業所】 朽名拓朗
その2 ホームステイ(アニトラ・トラスト)、インド医療事情


■ホームステイ(アニトラ・トラスト)



私を受け入れてくれたMr. Tailor.(写真左)。30軒ほどの集落で雑貨屋を営みながらキリスト教の神父の服を作って販売している。彼は指定カーストを受けていて、国から様々な給付や手当が受けられるが、キリスト教に改宗するとその指定カーストから外れてしまう。同じように税金を納めていても、国が定めた宗教に入っていなければ支援を受けられない。日本では宗教上の理由で支援を得られなくなることはまずない。日本では考えられないことだった。

彼はキリスト教を信仰しているが、表向きにはヒンドゥー教の名前を使っている。写真右中央に書いてあるThomashがキリスト教の名前。彼は、家族6人を養っている。収入の多くは服の販売によって生計を立てている。1m・12ルピーで生地を買い、1着100ルピーで販売する。指定カーストから外れてしまうととても生活が成り立たないという。

ホームステイ中、男女差をいたるところで感じた。食事の際もまず、主人が食べ、次に男の子供、そして女の子供、最後に母親が食べる。量が足りなくなる度に水を入れて薄めていく、母親が食べるころにはかなり薄いカレーになってしまう。

朝早く目が覚めると女の子は外で眠っていた。暑さのせいもあるかもしれないが、日本では考えられない光景で私は衝撃を受けた。



インドではダウリーという結婚準備金を女性側が嫁ぐ男性側に持っていく風習がある。準備金が少ないと相手側の両親からいじめにあったり暴力を振るわれたりするという。このダウリーの風習のせいで女性の扱いが低くなってしまうのではないのだろうか。今では少なくなったというが、10年程前までのインドでは女児が産まれると殺してしまう家庭もあったという話も耳にした。それほどダウリーは高額で、貧困なダリットの人を苦しめている。

■インド医療事情



訪問した村にある公立の第一次病院(PHC=プライマリーヘルスセンター)。医療費は無料で受けられる。ここでは西洋医学と伝統医学の2つから選んで受診することができる。伝統療法はアユルベーダといわれる昔から使われてきた薬草を中心とした療法、日本でいう漢方薬と似たものだ。

施設内の入院部屋は出産時にしかほとんど使用しない。最近では経済成長から食生活が乱れ、成人病が増加して病院にかかる人が増えている。この病院では、日本の病院施設とは違いレントゲン・CT・MRIなどはなく、血液検査ができる程度の設備しかない。廊下のあちこちに血液の付いたままの使用済み注射器や点滴が、無防備にバケツに入れられていた。



看護師は、1人あたり3〜5000人を担当し、保険指導や予防接種をしに各村を廻っている。写真はスラム訪問時、保育園に来ていた看護師が子供に予防接種を行っているもの。

公立病院は無料で治療を受けられるが、設備の整った病院で治療を受けるには順番待ちになり、急病時では有料の設備が整っている私立病院で受けることしかできない。日本のような保険制度がないインドでは、緊急性の高い病気の時には莫大な治療費がかかる。CTを撮るだけで8000ルピー(16000円)もかかる。ダリットの人の月収の2.5か月分にも及ぶ。手術になればなおさら費用はかさむ。私はアニトラが組織したニューマックス協同組合の話を思い出し必要性を強く感じた。

   
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