〈5日目〉2009年8月20日
2日目の植林作業は以前植えた苗木の調査を行った。昨日と同じように現場に行き、以前に植えた苗木が順調に育っているかどうかを調査した。幸い以前植林した所は順調に育っていて密林になっていた。その中を、大事な木を折らないようにかき分けて木の長さを測った。
植えた木には番号札がつけてあり、それを調べながら長さを確認していった。苗木のときは50〜60センチほどのものが、植えてから5年、6年経った木は3メートル以上の木に成長していた。1年間で1メートル近く成長していた木もあった。
ここも以前はニッパヤシしかなく、今回と同じようにニッパヤシを下刈りし植林したところだそうだ。このくらい成長するとニッパヤシを刈らなくても日光にさえぎられなくなり手をかけなくてよくなるそうだ。昨年植えた木、2年前3年前5年前など300本近くの木を分担し、長さや幹の太さを調べるのだが、成長したニッパヤシもあり、かき分けて歩くのも困難な上、さらに番号札のついた調査対象の木を見つけるのに苦労した。暑さにも耐えながら、皆さんと力をあわせる事で、ようやく全ての木を調査することができた。こうして昨年植えた木も、それ以前に植えた木も順調に成長し続けている事を見届けることができた。
〈6日目〉2009年8月21日
3日目の植林作業は、ニッパヤシを刈り終えたところに、いよいよ苗木を植える植林作業である。今年植えるのはヒルギモドキという木の苗木。ヒルギモドキはマングローブの一種で、これらマングローブは通常の木よりも約5倍二酸化炭素を吸収するという研究報告もあり注目を浴びている。この日も晴天に恵まれ暑い日となり、少しずつ暑さには慣れてきたが、昨夜の雨の影響で作業場はかなりぬかるんでおり、まさに田んぼで田植えをしているようで足が泥に埋まった。
植林の作業は、地面をスコップで掘るのだが、強い粘土質の土でうまく掘ることができない。泥に足をとられながらも一緒に苗を運んで、泥を掘り、苗を植えて、いろんな事に苦戦しながらも、皆で協力してなんとか全部の苗木を植え終わることができた。今回の苗木は1メートル50センチくらい、どうか順調に育ってほしい。
一度破壊してしまった森を元に戻すということは大変な労力と時間がかかるし、その現地まで行って植林するということではなおさら大変だ。今回作業したのは2ヘクタールという小さな場所でしかないが、自分で実際に植林を体験でき、少しでも役にたった事が何よりも嬉しかった。日本・ベトナム国籍も何も関係なく地球環境のために一緒になって植林をできた事が良い経験となった。
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