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【久居営業所】 倉野佳典
その2 枯葉剤で瀕死となった現状を学習し、厳しい自然を体感。


〈3日目〉2009年8月18日

今日は植林作業が行われるカンザー地区へ移動。今日から現地ベトナムの人たちと一緒に行動する。彼らはホンバン大学の日本語学科の学生たちで20人くらいの生徒たちが一緒に植林作業を行ってくれる。一緒にバスに乗り込み移動するのだが、日本人とベトナム人の席が隣同士になるように座り交流をはかる。自己紹介をしたり日本の事を話したり、ベトナムの事を聞いたりするのだが、彼らの日本語はすごく上手で驚いた。漢字を読むだけでなく書いたりできる生徒、中には英語も日本語もできる生徒もいて彼らの勉強熱心さには頭が下がる。

いろんな話をするうちに、カンザーに着く前にすっかり仲良くなっていた。カンザーへの道も舗装されていない道を進んでいく。市街地をはなれ、何もない景色が続き、だんだん深く生い茂った森が近づいてきた。カンザーに着くと現地の農業局の方からマングローブ林の説明などを受けた。

もともと熱帯気候であるベトナムにはマングローブだけでなく様々な木が生い茂っていた。ところがベトナム戦争で枯葉剤攻撃をうけ森林が枯れてしまった、戦争後もとのような森林を取り戻すために植林を行ったのだが、本来マングローブが生息する所には不適なユーカリの木を植えていたようだ。ユーカリといえばオーストラリアのコアラがその葉を食べ物としている木である。そこで現在ではユーカリではなくマングローブに植え変えている。ベトナム戦争終了から30年以上たった今でも、植林を行っていないところでは枯れたような草が生えているだけだった。

今回作業する現地は、ニッパヤシというヤシ科の植物が生い茂る森で、植林をする前にニッパヤシの葉を刈り、その後苗木を植える。大きく育ったニッパヤシの葉が日陰を作ってしまい、苗木が育たないので刈る必要がある。そもそもニッパヤシだけの森林でも問題はないが、昔のマングローブ林は多様性にとんだ植物が生い茂り、サルなどがいたそうで、それを取り戻すためには様々な植物を植えないといけない。単一のニッパヤシの森では生物が住みつかないそうである。今はまだ生物が住みついていないが、近い将来実現するために今回自分たちが植林作業を行う事により少しでも役に立つ事ができればと思う。

その日は植林の勉強会と説明を受け、植林作業終了まで宿泊するホテルへと向かった。しかしホテルというよりは寝泊りするだけの質素な施設で、水道もなく雨水を利用したシャワーがあるだけでお湯はでない。床に布団を敷いただけの部屋でもちろんテレビも冷蔵庫もなく、エアコンすらない部屋もあり、あまりの日本との環境の違いに少し不安になった。現地ではこの生活が当たり前で、いかに普段自分たちの生活が恵まれているかを思い知った。

そしてその夜はベトナムの人たちと交流し、すっかり仲良くなり、ともに明日からの植林作業を頑張ろうと話し合って、明日の準備をして就寝した。

   
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