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CSR(社会的責任)

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社会・環境活動報告

きずなASSIST

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きずなASSISTの歩み活動原資はお客様活動内容活動記録実録!海外レポート
【豊橋営業所】 太田有香
マングローブの植樹活動で改めて気づいた自然への思い
自然の再生の難しさを体で思い知らされた植樹体験。
だからこそ、植え続けるマングローブがずっと元気に育ちますように。

やっとの思いで現場に着き、早速、ベトナムの学生と協力しながら木を切る作業を始めました。ニッパヤシがたくさん生えてしまうと、せっかく植えたマングローブに太陽が当たらず、枯れてしまうのです。そのため、まずはそのニッパヤシを片っぱしからノコギリで切り落としていきました。

ただでさえ、暑い中の作業はとても大変でしたが、みんなで交代しながら大丈夫?と声をかけ合い、協力してする作業に、いつの間にかとても気持ちが満ちてくるような感じがました。

作業の合間にとる休憩で、水に溶かしたポカリスエットを飲んだ時、本当に心からおいしく思いました。いつもは当たり前のように、冷えている飲み物を飲んでいる私にとって、とても貴重な感覚でした。熱中症の予防で、みんなで塩をまわしてなめたり、体調管理もとても気をつけ作業しました。雨期の時期で天候は変わりやすく、日中は天気もよく太陽がギラギラしていたのに、船で帰る頃、いきなりスコールが降ってきたりしました。

宿舎に戻る頃には、もうへとへとです。

それから、泥だらけになった軍足、地下足袋、上着とズボンを手洗いしました。この洗たくという作業もなかなか大変でした。普段は洗たく機に洗たく物を放り込み、洗剤を入れ、ボタンを押すだけで洗たくができてしまいます。ここカンザーではバケツに洗たく物を入れ、足で踏み、泥を落としていくのですが、バケツの茶色い水がいくら洗ってもなかなか透明の水にならず大変でした。洗たく物を絞る度に、手のひらが痛みました。そんな風に一生懸命洗った洗たく物を外に干すと突然のスコールでぬれてしまったり、部屋に干しても湿度が高いせいか、なかなか乾きません。結構、悩まされました。

夜に浴びる水シャワーもなかなかハードでした。しかし、疲れきった後でみんなで食べる夕食は、また格別でした。そうやって2日間、ニッパヤシ、虫、太陽、スコール、洗たくと格闘し、3日目にしてようやく植樹をしました。

私は植樹の最終日、今までに植えたマングローブの調査をしました。南遊の会ではこのような活動を2001年からやっているそうです。3年〜4年で170・くらいのマングローブが育ちます。実際に自分の背と比べてみました。まだ幹は細いけど、ベトナムの地に力強く生きていました。私たちが植えたマングローブも3年後には、やがて私と同じくらいに伸び、そしてもっともっと大きく伸びていくのです。

ベトナム戦争の時、マングローブは人の手によって簡単に死んでしまいました。一瞬で枯れてしまったのです。それをまた人の手で大切に大切に植えていく。とても大変な作業です。一度死んでしまった自然をまた再生することが、こんなにも大変なことなんだと思い知らされました。

戦争の爪あとは、こうして何年も残ります。それは当然人間もそうなのです。ホーチミンの戦災博物館に行った時、それを知りました。ベトナム戦争の枯れ葉剤の影響で体が不自由な子の写真、当時ケガをおった人の写真、それは見るに耐えないものばかりでした。戦争はどんな理由であれ、いいことは一つもないと思いました。そして、もう二度とこんなことがあってはいけないと心から強く思いました。

調査をしていて、人の手で植えられたマングローブの木から実が落ちて、そこからまた小さな命がすくすく育っているのを見て、とてもうれしく思いました。今まで植えたマングローブ、私たちが植えたマングローブ、そしてこれから植え続けるマングローブが、元気に育ってほしいと心から願います。

太陽を遮りマングローブの生長を妨げるニッパヤシの伐採は想像以上に過酷。


昼食風景。ふだん飲んだり食べたりしている食べ物の有り難みを心から実感。



過去に植えたマングローブの生長を調査。小さな苗木も3〜4年で170cmに育つ。



生長したマングローブの木から実が落ち、新たな命が育っている様子に感動。



戦争の犠牲となったマングローブ樹林。再生に向かって元気に育つことを願って。

   
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