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CSR(社会的責任)

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社会・環境活動報告

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きずなASSISTの歩み活動原資はお客様活動内容活動記録実録!海外レポート
【人吉営業所】 宮崎貴大
過酷なマングローブの植林活動を体験して感じたこと
無くすのは簡単、取り戻すのは何十年、何百年を要する現実。
エコ活動という言葉を頻繁に目や耳する今日、
どれだけの人が、ことの重大さを感じているのだろうか?

〈三日目〉 朝、ベトナムの学生と合流しホーチミンのはずれにあるカンザーへ移動しました。その道中、森林組合の事務所に立ち寄り、マングローブについて学習しました。 ベトナム戦争で、アメリカ軍がばら蒔いた枯葉剤のことや、マングローブ林が地域住民にとって、どのような影響を及ぼしてくれているか。例えば、マングローブ林が復興してきたことで台風被害が減少したこと、またマングローブ林に魚介類が集まり漁業で生計が立てられるようになったこと等でした。日本でインターネット等で自分なりにマングローブ林について調べてはいたのですが、現地の人々の声を聞くことで、翌日から行われる植樹に対しての思いが強くなったことを覚えています。

〈四日目〉 いよいよ今回の海外研修メイン活動であるマングローブ植林。初日、カンザーの民宿から、車で未舗装の道路を1時間かけて移動して港へ到着。そこからボートで30分かけて植樹ポイントを目指しました。ボートの中で地下足袋を履き、ボートを岸に着け、さらにそこから、雨によってぬかるみ、場所によっては太ももまで埋まるといった、泥の川のような道を、ニッパヤシを掻き分けながら20分ぐらい進むと、ようやく植樹ポイントに到着しました。

この時、私の班が植林ポイントまで飲用水を運ぶ係ということで、21L=20kgの水のボトルを担いで行ったこともあり、正直言って、想像以上の過酷さに泣き言を漏らしそうになりました。

〈五日目〉 この日は、マングローブ植林活動2日目だったのですが、初日に続き、植えるといった作業には至らず、「ニッパヤシ」というマングローブの成長を妨げる木をひたすら切り続ける作業でした。 この時ニッパヤシの葉に赤いアリがたくさんいて、長袖、長ズボンを着用していても服の中に入ってきて、噛まれたことを記憶しています。

〈六日目〉 マングローブ植林最終日、この日は2日間かけおよそ1ヘクタールニッパヤシを切り終えたところに、ようやく念願の植樹作業、この時、ニッパヤシが切られたことで辺りが見渡せるようになり、ポツリ、ポツリ、ところどころに以前植えられた、マングローブを目にすることができました。 身の丈2mぐらいのものもあれば、1mにも満たないものもあり、引率の森林組合の方に植樹した時期が違うのだろうと思い質問したところ、植樹した時期は同時期だと言われました。マングローブとは、亜熱帯から熱帯地方の感潮域の上部に生育する植物の総称で、その種類は100種類以上あるとのことで、時期ではなく、種類が違うために、成長に差があるということでした。

大きなスコップで、5m間隔に穴を掘り1ヘクタールに約400本の苗木を植林しました。自分の手で植えたマングローブが、5年後、10年後と成長を遂げ、この森の復興の一端を担うのかと思うと、1本でも多く植樹をしたいという感情が込み上げてきました。作業は本当に過酷でしたが、達成感で満たされました。

総勢51名による三日間かけての植樹活動、その内容は過酷でも、結果的には約1ヘクタールしか植樹できませんでした。無くすのは、簡単、しかし、取り戻すのには、何十年、何百年という歳月を要することの重大さを肌で感じました。

今日、日本でもエコ活動という言葉を頻繁に目や耳にしますが、どれだけの人が、ことの重大さを感じているのだろうか?

私自身、環境破壊、環境問題という言葉を耳にしても、どこか他人事のように捉えていたように思います。ベトナムのことわざで「マングローブを失えば、すべてを失う」というぐらい、生きていく上で必要不可欠なマングローブを1度は失い、それを再び復興させようと懸命になっている人たちと共に活動することで、自然の偉大なる重要性を身をもって体感することができたと思います。

マングローブの植林活動を通して得た知識や、現状の様子、自分が感じたことを1人でもより多くの方に伝えることが、今の自分がやるべきことであると強く感じました。また、心底自然を大切に思う人が増えることが、地球全体のエコに通じていくのだと思いました。

ボートで植林場所へ向かう宮崎さん。地下足袋も履き終わって準備万端。


マングローブの成長を妨げる木「ニッパヤシ」を切る作業は想像以上に過酷。 



ニッパヤシの葉にいる赤いアリ。服の中に入ってきて、噛まれると痛い。



辺りが見渡せるようになると、以前に植えられたマングローブが姿を現す。



マングローブの苗を植える宮崎さん。過酷な作業後だけに達成感もひとしお。



約1ヘクタールに約400本の苗木を植林。大きく成長することを願って……。



   
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