今回私は、マングローブの植林活動と地元の子供たちとの交流を目的としたベトナムの研修ツアーに参加させていただき、いつもの生活では得難い貴重な体験と、得難い感情を経験しました。中京医薬品に新卒で入社して今まで、会社が推進する社会貢献活動「きずなアシスト」を頭で理解するのみで、その活動を行う当事者となって人の生活を考えることはありませんでした。そんな私がこの研修で考えさせられたのは「人が生きるということ」でした。
植林活動においては、ただ単純にベトナム戦争で被害を受けたマングローブ林に植林をするということではなく、そのマングローブ林が人間の生活や、多岐にわたる生物の影響に関わるがゆえに植林活動をするということを知りました。
そしてまた、植林活動および環境保全活動は、私たちのような先進国と呼ばれる国の人間がボランティアとして行うだけでなく、地元の人々にとってはひとつの「仕事」として与えられていることを知りました。
地元の子供たちとの交流においては、何らかの事情で施設に預けられている子供たち、そして、ベトナム戦争での枯葉剤の影響を受けた子供たちとふれあいました。子供たちは自分たちのおかれている境遇を微塵も感じさせず、その明るく元気な表情に、私はとても悲しくなり、一方で勇気づけられました。ボランティア活動でベトナムに行った私のほうが逆に救われたような気がしました。
過酷なマングローブの植林活動や子供たちとのふれあいを通して、“ただ単に困っている国、困っている子供たちに何ができるのだろうか”を考えるのではなく、私自身“生活の中でどれだけ必死に生きていくのか”という問いを投げかけられた気がします。ベトナムで出会った人々、子供たちの心に負けないように、私も一生懸命生きようと思いました。最後に、今回の活動に参加させていただくにあたり、協力してくださいました全ての方にお礼を申し上げます。ありがとうございました。
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