今回ベトナムの植林活動に参加し、マングローブの生態系は、ベトナム戦争と切ってもきれない関係にあることを知りました。この相互関係についての認識があまりなかったので、事前にベトナム戦争と生態系(マングローブ)について学習していればもっと有意義な活動になったと感じました。
ベトナムでの活動のメインは植林でしたが、期間中、クチトンネル見学や戦争証跡博物館も見学し、マングローブの再生はもちろんのこと、市内あちこちで体の不自由な方がたくさんていてベトナム戦争の傷跡がまだまだ消えていないということを改めて痛感しました。同行したベトナム人学生は、ベトナム戦争の歴史にふれ、涙ぐんでいる姿が印象的でした。ちょうど学生の親の年代がベトナム戦争真っ最中で、戦争で親兄弟が亡くなっている学生もおり、戦争について深く考えさせられました。
植林活動は、ニッパヤシという雑林伐採作業が2日と、1度植林してしまったところへの補植作業1日でした。事前日程では3日とも1日150分の予定しかなく、何だか物足りなさを感じるほどでしたが、実際に現場へ行ってみると異常に過酷で重労働でした。
植林を行う現地へは、舗装されていない道を走るバスで約2時間、さらにボードで約1時間と、宿舎から合計約3時間の移動の後、地下足袋を履いて約15分くらい歩いて行く。途中、赤アリに刺されながら現地へ到着。初日は5名ほど熱中症で倒れる学生もいるくらいで、実際の作業は3日間とも90分ほどしかできませんでした。
作業中、日本人は時計を気にしたり、「暑い」「喉がかわいた」という声があちらこちらで聞こえましたが、ベトナム人はそんな弱音をはいて居る日本人に励ましの声をかけたり、休憩という言葉を知らないのかと思うくらい黙々と作業をし、彼らのには驚かされました。
ベトナム戦争では枯葉剤をまかれ、ほとんど死んでしまったマングローブ、枯らすことは一瞬であるが、再生することは何十年、何百年……の歳月が必要だと認識しました。
今回の活動に参加させていただき、普段、日本では体験できないことを経験し、環境を守ることの大切さを知り、また互いの文化や考え方をわかり合うことの大切さを学びました。
環境について、戦争について、ベトナムについて初心者ではありますが、今回の活動を通して社員、お客さま、他の日本の方にも伝えていかなければならない使命感が芽生えました。
|