8月8日(水)〜8月18日(土)の11日間、スリランカ・コロンボ近郊のObeseykarapura (オベセイカラプラ)にあるスラム地域(不法居住地域)と、ダンブッラ近郊にある小さな農村において、 私たちの受け入れ先であるプレマシリ氏およびプレマシリ氏を会長とする、National
Community Federation(全国地域住民連合 以下、NCF)の方々と共に、土地・生活・環境問題についてホームステイしながら視察した。
スリランカ。そこは紅茶の原産国として有名であり、現地シンハラ語で【光輝く島】の意味を持っている。その【光輝く島】で、NCFとはどんなことを行っているのか、スラム地域とは、一体どんなところなのか・・・、 また現実は、どんなものであるのか・・・
NCF(National Community Federation)とは?
NCFは、生活の向上や土地所有権問題など、生きていくための権利を獲得するために立ち上がり、実際に権利を獲得してきた。そうした「権利獲得のためのノウハウ」を、地域住民組織(Community
Based Organization 以下、CBO)と共に、スラム地域住民(不法居住民)および多くの村人たちに伝えようと働きかけている。また、CBOを作り上げていくことも行っており、このCBOの各リーダーが結集した組織がNCF(非営利団体)である。
NCF(National Community Federation)の活動
NCFは、CBO各リーダーを通し【どのようにして居住環境問題を改善していくか】を話し合い、スラム地域住民が自らの手で計画・実行できるよう、経験を生かし、手法・方法を伝えていくこと、そしてスラム地域住民の諦めかけていた“夢や希望”を「実行」を通して会得してもらうことを目的にしている。会長であるプレマシリ氏をはじめ、NCFスタッフは、かつてはスラム地域の住民であり、同じ境遇にあった人ばかりである。また、自らの手で計画・実行することにより、職を身に就けることができ、小学校の先生、ゴミ処理施設のマネージャー、電気公社勤務、中には俳優をもこなすスタッフもいる。言い換えれば、“自立・人財支援=地域づくり・人づくり”でもある。
プレマシリ氏のバックボーン
1945年オベセイカラプラ生まれ。幼少時代、コロンボへ移住し、スラム地域住民として育つ。後に、プレマダーサ元大統領(1993年民族紛争のため暗殺)が、就任直後に政策を打ち立てた
【住宅10万戸政策】のプログラムに賛同し、自ら活動することで、“スラムをスラムでなくした「村づくりの当事者」”として、行政やスラム地域住民からの信用・信頼は高くなっていく。居住環境問題で国連にも出席した。 |